阪神にもついに高卒野手でレギュラーを取りそうな選手が出てきました。
前川右京(2021年ドラフト4位)です。ここまでの成績を他球団の同期高卒選手と比較してみると…。
前川右京と同期になる2021年ドラフト組(支配下)高卒野手の一軍での安打数。
球団 | ドラフト順位 | 選手名 | 2022年 | 2023年 | 2024年(*1) | 出身校 |
---|---|---|---|---|---|---|
楽天 | 1位 | 吉野創士(外) | --- | --- | --- | 昌平高 |
ロッテ | 1位 | 松川虎生(捕) | 32 | 3 | --- | 市立和歌山高 |
日本ハム | 2位 | 有薗直輝(内) | 0 | 0 | --- | 千葉学芸高 |
楽天 | 3位 | 前田銀治(外) | --- | --- | --- | 三島南高 |
DeNA | 3位 | 粟飯原龍之介(内) | --- | --- | --- | 東京学館高 |
日本ハム | 4位 | 阪口樂(内) | 1 | --- | --- | 岐阜第一高 |
中日 | 4位 | 味谷大誠(捕) | --- | 2 | --- | 花咲徳栄高 |
広島 | 4位 | 田村俊介(外) | --- | 8 | 12 | 愛知工業大学名電高 |
阪神 | 4位 | 前川右京(外) | --- | 24 | 29 | 智辯学園高 |
ヤクルト | 4位 | 小森航大郎(内) | --- | --- | --- | 宇部工業高 |
オリックス | 5位 | 池田陵真(外) | 3 | 7 | --- | 大阪桐蔭高 |
中日 | 5位 | 星野真生(内) | --- | --- | --- | 豊橋中央高 |
阪神 | 7位 | 中川勇斗(捕) | --- | --- | --- | 京都国際高 |
広島 | 7位 | 木翔斗(捕) | --- | --- | --- | 県立岐阜商業高 |
(*1)2024年は6月9日終了時点。---は一軍出場なし。表記は指名順。同順位は上の方が先に指名。
高卒野手3年目のブレイクをしつつあるのが、われらが前川右京です!
前川より上位で指名されている選手も多いのですが、2年目の安打数も右京がトップでした。
他球団で有望な若手と呼ばれる選手は「高卒3年目でブレイク」というパターンが結構あります。
球団 | ドラフト順位 | 選手名 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 1位 | 井上朋也(内) | --- | --- | 10 | 花咲徳栄高 |
オリックス | 2位 | 元謙太(外) | --- | 2 | --- | 中京高 |
ソフトバンク | 2位 | 笹川吉康(外) | --- | --- | --- | 横浜商業高 |
巨人 | 3位 | 中山礼都(内) | --- | 26 | 33 | 中京大学附属中京高 |
ソフトバンク | 3位 | 牧原巧汰(捕) | --- | --- | --- | 日本大学藤沢高 |
中日 | 3位 | 土田龍空(内) | 2 | 52 | 51 | 近江高 |
西武 | 3位 | 山村崇嘉(内) | --- | --- | 4 | 東海大学付属相模高 |
ヤクルト | 3位 | 内山壮真(捕) | 0 | 41 | 55 | 星稜高 |
オリックス | 3位 | 来田涼斗(外) | 15 | 3 | 0 | 明石商業高 |
日本ハム | 4位 | 細川凌平(内) | 5 | 7 | 21 | 智辯学園和歌山高 |
DeNA | 4位 | 小深田大地(内) | --- | --- | --- | 履正社高 |
ソフトバンク | 4位 | 川原田純平(内) | --- | --- | --- | 青森山田高 |
巨人 | 5位 | 秋広優人(内) | 0 | --- | 111 | 二松學舎大学附属高 |
ロッテ | 5位 | 西川僚祐(外) | --- | --- | --- | 東海大学付属相模高 |
楽天 | 5位 | 入江大樹(内) | --- | --- | --- | 仙台育英学園高 |
オリックス | 5位 | 中川拓真(捕) | --- | --- | --- | 豊橋中央高 |
阪神 | 7位 | 寺望夢(内) | --- | 3 | --- | 上田西高 |
西武 | 7位 | 仲三河優太(外) | --- | --- | --- | 大阪桐蔭高 |
---は一軍出場なし。表記は指名順。同順位は上の方が先に指名。
この期では、巨人の秋広優人が3年目にブレイクしました。
ただ、ドラフトで上位指名された選手でも苦戦してますね。
阪神は寺が2年目に1軍デビューを果たし、ヒットも記録したのですが、岡田政権では一軍出場なし。阪神の2020年ドラフトといえば、サトテル、伊藤将、村上、中野、石井大と指名した「神ドラフト」のとき。
最後の大物として寺にはこれから期待です。
球団 | ドラフト順位 | 選手名 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|---|---|
中日 | 1位 | 石川昂弥(内) | 8 | --- | 29 | 東邦高 |
DeNA | 1位 | 森敬斗(内) | 3 | 20 | 36 | 桐蔭学園高 |
オリックス | 2位 | 紅林弘太郎(内) | 4 | 102 | 101 | 駿河総合高 |
阪神 | 2位 | 井上広大(外) | 1 | --- | 0 | 履正社高 |
楽天 | 2位 | 黒川史陽(内) | 2 | 14 | 14 | 智辯学園和歌山高 |
巨人 | 3位 | 菊田拡和(外) | --- | --- | --- | 常総学院高 |
日本ハム | 3位 | 上野響平(内) | --- | 0 | 2 | 京都国際高 |
広島 | 4位 | 韮澤雄也(内) | --- | --- | 1 | 花咲徳栄高 |
阪神 | 4位 | 遠藤成(内) | --- | --- | --- | 東海大学付属相模高 |
楽天 | 4位 | 武藤敦貴(外) | --- | 2 | 22 | 都城東高 |
DeNA | 4位 | 東妻純平(捕) | --- | --- | --- | 智辯学園和歌山高 |
ソフトバンク | 4位 | 小林珠維(内) | --- | --- | --- | 東海大学付属札幌高 |
西武 | 4位 | 川野涼多(内) | --- | --- | 1 | 九州学院高 |
巨人 | 5位 | 山瀬慎之助(捕) | --- | --- | 2 | 星稜高 |
DeNA | 5位 | 田部隼人(内) | --- | --- | 0 | 開星高 |
阪神 | 5位 | 藤田健斗(捕) | --- | --- | --- | 中京学院大学附属中京高 |
ヤクルト | 5位 | 長岡秀樹(内) | 1 | 0 | 123 | 八千代松陰高 |
ヤクルト | 6位 | 武岡龍世(内) | 3 | 1 | 7 | 八戸学院光星高 |
巨人 | 6位 | 伊藤海斗(外) | --- | --- | --- | 酒田南高 |
楽天 | 7位 | 水上桂(捕) | --- | --- | --- | 明石商業高 |
---は一軍出場なし。表記は指名順。同順位は上の方が先に指名。
オリックスの紅林弘太郎は2年目に一軍102安打とブレイクしています。
3年目のブレイクでは、ヤクルトの長岡秀樹。1-2年目とくらべるとまさにブレイクと言う数字を残しています。
ここにわれらが井上広大がいるんですよね。
4年目以降の一軍安打数は、8本(2023)→5本(2024/6/9まで)。なんとか殻を破ってほしい。
阪神は野手を育てられないといいますがホントでしょうか?
そもそも、高卒の野手をドラフトでそんなに指名していないので高卒野手は少ないのです。
少ないながらも育ってないわけではないゾというデータを用意しました。
最近は阪神も高卒野手に有望な選手が増えてきています。
ファンとしては見ていて楽しみですね。
そこで、阪神高卒野手の入団4年間までの1軍2軍でのヒット数をグラフにしてみました。
北條は3年目までが2軍で、ヒット数を44本(一年目)→84本(二年目)→98本(三年目)と順調に増やし、4年目に一気に一軍でブレイク。一軍で105本のヒットを打ちました。
この北條と3年目までのあゆみが似ているのが井上です。
4年目のブレイク!期待しましょう。
小幡は2年目に一軍で28本のヒットを記録しましたが、その後はやや足踏み。
経験を重ねて、そろそろ殻を破ってほしいところです。
一年目の二軍では22本のヒットしか記録しなかった高寺が2年目にプチブレイク。
2軍では89本のヒット、1軍でも3本のヒットを記録しました。
ドラフト順 | 名前 | 一年目 | 二年目 | 三年目 | 四年目 | 五年目 |
---|---|---|---|---|---|---|
2019年2位 | 井上広大 | 1 | 0 | 0 | ||
2018年2位 | 小幡竜平 | 0 | 28 | 6 | 13 | |
2014年5位 | 植田海 | 0 | 0 | 5 | 38 | 8 |
2013年2位 | 横田慎太郎 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 |
2012年2位 | 北條史也 | 0 | 0 | 0 | 105 | 46 |
2010年3位 | 中谷将大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
2009年6位 | 原口文仁 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2005年高4位 | 前田大和 | 0 | 0 | 0 | 11 | 12 |
2000年3位 | 狩野恵輔 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
1996年2位 | 関本健太郎 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
1996年3位 | 濱中治 | 2 | 9 | 14 | 4 | 108 |
1994年3位 | 田中秀太 | 0 | 0 | 0 | 0 | 53 |
1993年2位 | 平尾博司 | 0 | 8 | 36 | 2 | 7 |
1993年3位 | 高波文一 | 0 | 3 | 9 | 6 | 0 |
1991年1位 | 萩原誠 | 0 | 5 | 2 | 23 | 2 |
1989年5位 | 新庄剛志 | 0 | 2 | 98 | 105 | 117 |
1987年3位 | 山田勝彦 | 0 | 0 | 0 | 19 | 64 |
1987年外 | 亀山努 | 0 | 5 | 10 | 2 | 140 |
1973年6位 | 掛布雅之 | 33 | 78 | 132 | 126 | 148 |
高卒野手で断トツに成績がいいのは、やはりミスタータイガース掛布雅之。
1年目から33本のヒットを放ち、3年目には100安打を超えています。
ホームラン数も、1年目から3→11→27→23→32→48本と伸ばしています。
次に目立つのが新庄 剛志。3年目に一気にブレイクし、98本のヒットを記録しました。
掛布とともにドラフト下位ですが、優秀な成績ですよね。
北條は4年目に一気にブレイクして新庄パターンに近かったのですが、伸び悩んでしまってます。
もう一花、咲かせてほしいですね。
また、阪神の高卒野手には5年目まで芽が出なくても後に主力となった選手がいます。
関本 健太郎と原口 文仁です。どちらも勝負強いバッティングが特徴ですよね。
阪神が辛抱強く高卒野手を育てている証ではないでしょうか。
最近の選手では小幡竜平が秀逸。
2年目の安打数28本は掛布以来の好成績です。
間違いなくセンスはあると思うので、一気にレギュラーをつかんでほしい選手です。
また、寺望夢もわずかですが2年目の時点で一軍でのヒットを記録しました。
ファンとしては温かく成長を見守りましょう。
2017年、2018年のドラフト上位(1位、2位)で入団した高卒野手の4〜5年目までの成績を比べてみました。
(小幡は2018年ドラフトなので、小幡と同期かその1つ上の選手になります)
ヤクルトの村上は別格としても、着実に安打数を増やしている選手が多いですね。
小幡は3年目と、4年目で足踏み。来シーズン(5年目)に期待しましょう!